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2012/02/06

【情報】日本初!?「アジャイル」がTVで放送された日。


Twitterで拾った情報。

2012年2月5日。
日本国営放送であるNHK(日本放送協会)の番組の中で、「アジャイル」が紹介された。

■「ITホワイトボックス」 第3回なぜハマる?新ゲームビジネスの秘密





以下引用。

ここ数年、携帯電話で手軽に遊べるゲームが次々と登場しています。
これらのモバイル用ゲームはSNSのシステムを利用した「ソーシャルゲーム」と呼ばれています。
ゲームを提供する大手SNS運営会社の会員数は年々増加し続け、2000万人を超える急成長。
これほどまでのユーザーを集める秘密を、今までのゲームとは全く違うゲームの仕組みや、開発方法から探っていきます。

放送内容が、上記のページに記載されており、その後半に「アジャイル開発」が登場している。
以下引用。

“アジャイル開発”とは、「計画の変更を前提としてソフトウェア開発を進め、 そのサイクルを早くして改良を重ねていく」という開発方法です。 これまでのゲームでは、一度販売したら改良はできませんでした。しかし、多くのモバイル用ソーシャルゲームは世の中に出たあとも、改良を加えていきます。
 ゲーム開発会社では、ゲームのユーザー数の増減といったデータを毎日検証しています。 そのデータを基に今ユーザーが何を求めているかを考え開発する内容を決めています。 ゲームのアクセスがピークになる時間までに開発を終わらすなど、つねにユーザーの動向に合わせた形で開発していくのです。
こうしたユーザーを飽きさせないゲームを作りだす工夫がソーシャルゲームの人気につながっています。 


残念ながら、アジャイル開発の特徴は、前半2行に圧縮して集約されてしまっている。

しかし、その下に「ウォーターフォール」に関する解説と、アジャイル開発に対するフォローが記載されている。
以下引用。


番組で紹介したように、アジャイル開発によって顧客が求める迅速なサービス提供が可能になりました。 とはいうものの、アジャイル開発だけがソフトウェア開発手法ではありません。他のソフトウェア開発手法についても見ていきましょう。


もともと、企業を中心としたソフトウェア開発はウォーターフォール型開発という手法が採用されています。 ウォーターフォール=“滝”であることから、滝は水が上から下へと流れるように、 ソフトウェアの開発も上流(システムの設計)から下流(実際のプログラミング、テスト)に向かって開発を進めていくという考え方です。 ウォーターフォール型開発は、システムの要件がきっちり固まっている場合、計画的に開発・テスト等の行程を進めることができるため、 いつシステムが完成するのか見積もりを立てやすいというメリットがあります。 そして、ウォーターフォール型開発は現在の大規模システム開発を中心に幅広く利用されています。


ただし、番組で紹介したソーシャルゲームのようにユーザーの要件がつねに変化する状況において、 厳密に要求を定義していては、せっかくのチャンスを失ってしまいます。 だからこそ、アジャイル開発に代表される迅速に開発を実現できる方式が利用されます。 一方で、アジャイル開発の場合、ユーザー要求がつねに変化するために、 あらかじめ期限が決められている大規模開発には不向きと言われています。

2000年に日本に「アジャイル開発手法」が上陸して既に10年が経過したが、アジャイル推進派は「世間がアジャイル開発を採用すれば、自分の会社でもアジャイルがやりやすい」といった話を耳にする。今回のTV放送がきっかけで、アジャイル化への進行は、更に加速するのではないだろうか。

ただ、ソフトウェア開発を熟知していない視聴者には、下記の印象を抱かせたのではないかと、一抹の不安が残る。
  • アジャイル……要求が変化しても迅速に開発できる
  • ウォーターフォール …… 要件がきっちり固まっていない場合、不向き
この様な誤解が、IT業界に更なる悲劇を生むかもしれない。しかし、生みの苦しみを乗り越えなければ、革新は起こらないのも事実である。



来週日曜日(2/14)午後2:00に同じ内容が再放送される。
まだ見てない方は、要チェック。

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