昨今、こんな論争を耳にする様になった。
「アジャイルはプロセスだ!」
「いいや!マインドだ!」
実は、この論争の答えは既に出ていることを、ご存知だろうか。
■「プロセス派」の意見
「アジャイルソフトウェア開発」とは、その名の通り、ソフトウェアを開発するプロセスである、といえます。
様々なアジャイル系の書籍に、様々なプラクティスが紹介されており、それを総じて「プロセス」と呼んでも違和感は感じないのではないでしょうか。
たとえば、下記のプラクティスを従来の開発プロセスに取り込み、新たなプロセスを創造した場合、アジャイルは「プロセス」と呼ぶことができると考えます。
- ペアプロ
- TDD
- バーンダウンチャート
- 朝会
端的に発想の流れを示すと下記となる。。
課題 → プラクティスやツールを導入 → プロセスとして定着させる → 解決(=改善)
■「マインド派」の意見
アジャイルが成功するためには、プロセスよりも”マインド”、つまり、”前向き指向”が重要との意見である。
自分達で困難な状況を乗り越えるべく、協力し、助け合い、従来の課題を新しいプラクティスやツールで置き換え改善を推し進める。
こちらも発想の流れを下記に示す。
課題 → 「困難を打破したい」という前向き指向 → 協力/助け合い → 解決(=改善)
■答えはどっち?
下記の記事を参照頂きたい。
■オブジェクト倶楽部 「アジャイル勘違い集」
以下引用。
アジャイルとアジャイルプロセスは同じ? |
Q. | アジャイルで開発していますが、うまくいきません。どうすればうまく行くのでしょうか? |
A. | あなたが用いているのはアジャイルではなく、アジャイルプロセスではありませんか? アジャイルプロセスとは、XPやスクラムに代表される「アジャイルな開発を実践するために、重要なプラクティスを定義し、まとめたもの」です。 このアジャイルプロセスを忠実に実践しているだけでは、ソフトウエア開発はうまく行きません。 優れたプラクティスを忠実に実践すれば効果を生むこともありますが、その価値と原則を知らなければ、本来の力を発揮することはできません。 アジャイルとは、ソフトウエア開発に対する、心の持ちようや、取り組む態度をあらわした言葉です。 アジャイルプロセスによる開発を成功させるためには、アジャイル提唱者達が宣言した4つの価値とそこから導き出された12の原則を常に心に留め置く必要があります。 |
まとめると、下記となる。
- 「アジャイル」と「アジャイルプロセス」は別もの
- 「アジャイル」とは、心の持ちよう/取り組み姿勢(つまりマインド)
この記事は、2005年に執筆されたものである。
この議論が、既に7年前に決着していたことに、驚きを隠せない。
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