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2012/06/11

【情報】NTTデータ、3年間で社員1000人をアジャイル開発人材に育成-ニュース:ITpro





2012年4月17日。
この日、日本のアジャイル界に激震が走った。

■ITPro「NTTデータ、3年間で社員1000人をアジャイル開発人材に育成」


記事によると、「入社3~5年目(いわゆる中堅社員)に対し、今年5月から3年間で1,000人の社員にスクラム研修を実施し、”アジャイル開発人材の育成”を目指す」というもの。

大手企業が、しかも1,000人という規模の社員にスクラム教育を実施するということは、現在の日本においては「驚異的な事象」である。

この流れが日本全国に広まれば、アジャイル開発の普及が加速度的に進むものと予想される。

しかし、警笛を鳴らす者が少なからずいるのも事実。
主な理由は次の通り。
  • 入社3~5年目では、経験値が低すぎて失敗する
  • 上位層からアジャイルを押し付けられると、プラクティスの実践に終始し、失敗する
  • 結局、「ハンコ駆動」になってしまって、イテレーション完了毎に「上司のハンコ」が必要になる
なるほどもっともな意見だと言える。
その中でも、「NTTデータがアジャイル導入に成功した結果おこる影響」について言及する意見があったので、ここに紹介する。

■NTTデータのアジャイルは現場への警告であり、日本のソフトウェア産業の大きな1歩である

仮にNTTデータのような企業がアジャイルの知識を十分につけて、実際にビジネスとして動き始めたら、コレを下請けするソフトウェア会社がでてくるはずである。環境自動化やテストコードの書き方もわからないプログラマを抱えている中小企業やそういった人材を売っている会社は覚悟して欲しい。むしろ、消え去って欲しい。
あなたの会社はプロのソフトウェア屋として、アジャイルプラクティスを実施できるだけの基礎知識と能力はあるのだろうか?あたりまえのように求められるようになるのである。
ガントチャートやWBSが書けるのが当然のようにバックログの管理が当然のようにできなければいけない。
プログラミングができるのが当然のように、有効的なテストコードを書けなければいけない。
ソフトウェア開発の現場に求められるスキルが変化するのである。
その変化に対応できる能力がなければいけない。NTTデータのこの発表は、下請け企業への警告である。

事実、この様な状況は容易に想像できるし、一部アジャイル開発に憧れる方たちには歓迎される世界だろう。しかし、これが現実に起こった場合、「あしたからアジャイル開発をやれ!」と強制されたら、どんな反応を示すだろうか。

しかし、この”痛み”を経験しなければ、日本のソフトウェア開発の現場は、当分変化しないのではないだろうか。

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